日本でお金持ちになりやすい3つの業種。
先日、『フォーブス 日本語版』が再創刊されたので、ご祝儀で購入してみた。
第1特集に「日本を動かす50人」という記事があり、興味深く読ませてもらった。
50人のそのほとんどが会社の創業者、もしくは創業家の跡取りであり、保有する株式が高くなることで「リッチ」(金持ち)になるという仕組みだ。欧米にいるようないわゆる「資産家」というのは日本にはほとんどいない(ということになっている)。
やはり、「サラリーマン」では本当の金持ちにはなるのは難しいのだろう。というか「なれない」。
ミリオネア(100万ドル=1億円)ならばサラリーマンでも達成可能かもしれないが、ビリオネア(10億ドル=1,000億円)クラスの金持ちになりたければ、起業して事業を成功させるのが一番確実だろう。もちろん相応のリスクは伴うが。
では、日本において「リッチ」になるにはどのような業種で事業を起こせば良いのだろうか? 今回の50人のランキングを分析してみよう。
どの業種にリッチが多いのか?
リッチが1番多い業種は、パチンコだった。
メーカーとホール経営を合わせると、7人がランクインしている(SANKYO、マルハン、ダイナム、三洋物産、ユニバーサル、セガサミー、平和)。
2番目が消費者金融。いわゆるサラ金だ。
合計で4人がランクインだ(アコム、武富士、プロミス、アイフル)。
過払い金返還請求問題があったり、業績不振で大手金融機関に買収されたりと泣きっ面に蜂な業界ではあるが、やはりまだまだ「リッチ」であることには変わりはない。
武富士などは2011年に会社更生を受けたはずなのに、その創業家一族の資産は1,800億円で16位にランクインしている。
3番目に多い業種は、ケータイゲーム。
コロプラ、グリー、ガンホーで3人がランクインしている。
ガンホーの社長は41歳、グリーの社長は37歳、コロプラの社長に至っては36歳と年齢が若いのも特徴だ。
それぞれの業種の共通点は?
ランキングを分析することで、「日本でリッチになりやすい業種」というのが分かった。
ではこれらの業種、「パチンコ」、「サラ金」、「ケータイゲーム」の共通点はどこだろうか?
まー改めて説明するまでもないだろう。「低所得者向けのビジネス」だ。
いや、はっきり言おう。「バカを騙して金を巻き上げて搾取するビジネス」だ。
パチンコやケータイゲームは、バカの射幸心を煽る、つまり「ギャンブル」で金を巻き上げ、金がなくなったら、サラ金がバカに金を貸しつけて金利を巻き上げる、というスキームだ。マッチポンプ甚だしい。
競馬や競輪、競艇などの公営ギャンブルは株式会社ではなく特殊法人であるから今回のランキングには入っていないが、きちんと試算すればきっと莫大な資産を持っていることだろう。
「頭の良いヤツが頭の悪いヤツ相手に商売するのが一番儲かる」というのは別に今に始まったことではなく、人間の営みが始まってから延々と続いている真理だ。
これからバカ相手に商売をするのなら、ケータイゲームが良いだろう(>パチンコやサラ金は元手と時間が掛かり過ぎる)。いわゆる「ガチャ」を採用したゲームが一本当たればミリオネア(1億円)なんてあっという間だ。
私もさっそく本屋に行って、スマホアプリの作り方の入門書でも買って勉強してみよう(笑)。
※ここでは作家・橘玲氏の著書、『バカが多いのには理由がある』をオススメしたい。「バカ向けビジネスに引っかからないように注意しなさい」という内容なのだが、裏を返せば「バカ向けビジネス」のヒントが満載だ。